UXエンジニアになりたい人のブログ

エッチだってしたのにふざけんなよ!

自転車通勤始めて揃えたものリスト

2週間くらい前から自転車通勤始めました。

チャリ通、いいですねえ。距離10km弱で25〜35分、電車で行く場合は40分弱なので、時間的には若干速いだけなのですが、朝の陽の光を浴びながら風を切って走るととても気分がリフレッシュされます。夜は車が少なくて走りやすいし、仕事がイマイチだった時も「今日自分は何やってたんだろう感」が軽減されるので精神衛生にとても良いです。

ということでチャリ通に向けて買い足したものと、欲しくなってきたものを並べてみます。まあ実際は通勤とは直接関係なくて、自転車熱が再燃して買ったものがほとんどなのですが。

 

買ったもの

タイヤ:グランボア コルデマドレーヌ 700×23C

http://cyclesgrandbois.com/pic-labo/gb_cdlm_01.jpg

via グランボア直販サイト

通勤に使うんだから、耐パンク性能の高いタイヤに買い換えた、、、わけではなく、単純に気分転換に買いました。

いわゆるアメサイドタイヤというやつで、サイドがブラウンのちょっとクラシカルなタイヤです。クラシカルな見た目ですが何気にパナレーサー製のガチタイヤで、220gとそれなりに軽いです。今までのがワイヤービードの315gのタイヤだったので、おおよそ従来の2/3になる軽量化です。ホイールは回転体だからその円周に当たるタイヤの軽量化は数字以上の効果がある!とかいう話をよく聞くので期待したのですが特に体感は変わりませんでした。なんとなくクッション性が上がったかなー、くらい。

でもデザインは気に入ってるので満足です。


携帯用空気入れ:iPump

iPumpMicro [アイポンプ・マイクロ]

世界最軽量を謳うkickstarter由来のプロダクト。なんと21g。今買うんであれば普通に通販サイトから入手して国内発送可能です。つうかamazonでも買えるみたいね。

今までairboneっていうこれまた最小級の携帯空気入れを使ってたんですが、米式仏式変換アタブターがどっかいって使えなくなっていたので物のためしに購入。確かに小さいけど、もっとボールペンくらいに小さいのかと思ってた。おおきさはairboneと同じか、airboneの方が小さいくらいですが、軽さはダントツでiPumpです。質感は高いんだけど、軽すぎるせいでちゃちく見えてしまうのが欠点か。

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airboneとiPump

ちなみに、空気入れとしての性能ですが、実はairboneもこのiPumpも一回も使ったことないのでわかりませんw スポーツバイクは高圧タイヤなんでしょっちゅうパンクするよ、という話を真に受けて、チューブ、空気入れ、携帯工具を小さなサドルバッグに入れて常備してるのですが、一度もパンクしてません。パンクとか都市伝説かな?

iPumpMicro [アイポンプ・マイクロ]

iPumpMicro [アイポンプ・マイクロ]

 

 

ブレードロック:ドッペルギャンガー DKL290−BK

DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー) フォールディングブレードロック 手のひらサイズ折たたみロック 全長640mm 【専用ブラケット 対応径:φ約25~45mm】 スチール製ブレード DKL290-BK

ドッペルギャンガーの新型ブレードロック。

今までマフィンっていうブレードロックを使ってて、形は結構気に入ってたんだけど、

自転車に固定するブラケットが色々干渉して上向きにはつけられない→下向きにつける→ブレードが走行中にほどけてくる→ブラケットを諦めてボトルケージに収納→走行中にカチャカチャうるさい→付属の巾着みたいのに入れてボトルケージに収める

という経緯を経て、どうにも見た目がいまいちな感じになってたんですね

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マフィンとドッペルギャンガーのロック

その点、こいつはブラケットの形状がうまいことサドル下に収まり、しかも収納時に結構固めにまとまるんで走行時もカチャカチャいいません。使ってるうちに緩くなってくるかもしれないけど、マフィンと違ってまとまった状態は四角形だし、ブラケットも四角形をサポートする形状になってるんで、うまいこと制振ゴムとかを設置すれば長持ちしそう。

ドッペルギャンガーのちょっとアレなあのロゴも控えめだし、そもそもサドル下だからほとんど見えないし、正直、これはいい買い物だったです。

どうせならマフィンに対抗してキューブとかケーキとかって愛称つければいいのに。

MUFFIN ORANGE

MUFFIN ORANGE

 

  

ミッシングリンク

KMC 9スピード用ミッシングリンク CL566R 2セット入 ゴールド

せっかくスプロケットだのなんだのを掃除しても、結局チェーン内のドロドロが奥まで落としきれず、ですぐに汚れてしまうのでイラついてきてミッシングリンク化しました。チェーン洗うの超楽しいですな!

でもやっぱりスプロケは汚れるのでイマイチです。むしろチェーンごと買い換えるべきか。 

KMC 9スピード用ミッシングリンク CL566R 2セット入 ゴールド

KMC 9スピード用ミッシングリンク CL566R 2セット入 ゴールド

 

 

 

これから買おうか迷っているもの

U字ロック:Noke

http://cdn.shopify.com/s/files/1/0855/3008/products/U-lock_Brown.jpg?v=1443127641

via Noke U-Lock | Keyless Bluetooth Smart Bike Lock | Smartphone Security

bluetoothでスマホと連携してキーレスエントリーもどきを実現できるハイテクロック。なんですが、ハイテク云々ではなくて純粋に見た目が気に入ってるんで購入検討中。あとね、キー式の鍵がいやなんですよ。鍵をなくしたり家に忘れたりしそうで。

純正マウントも用意されるようですが、以下の写真のように、確実にもう一つのボトルケージと干渉しそうです。

http://cdn.shopify.com/s/files/1/0855/3008/t/8/assets/ulock-bikemount.jpg

なんとか、サドルにうまいこと固定できればいいなあと思います。U字ロックをサドルレールとサドルループに固定させるようなアイテムってないもんなんですかねえ

Noke U-Lock | Keyless Bluetooth Smart Bike Lock | Smartphone Security

 

新世代自転車ナビ:haikuなど

http://res.cloudinary.com/hrscywv4p/image/upload/c_limit,f_auto,h_3000,q_90,w_1200/v1/92250/founded_with_site_u2rwkd.jpg

via HAIKU your bike assistant - Navigation, Stats, Notifications

どうやらkickstarterで自転車用ナビがかなり盛り上がってるようです。とりあえずこのhaikuってやつは購入したんでそのうち届くようになるはず。

他にもいろいろなものが以下で紹介されてました。BeeLineっていうのが気になるかな。電池持ちそうだし。

 

サイコン:PADRONE SMART+  

http://www.cateye.com/images/product/any/sc100b_cut2_1.jpg

via CC-SC100B|CATEYE

行きにあんまり漕ぎすぎないためと、帰り暗い中表示を見るためとを合わせて、ケイデンス測定とバックライト付きのサイコンが欲しくなってきました。

最近発売されたPADRONE SMART+が条件にあって良さげ。高いけど。ちょっと大きいのも気に入らないけど、スマホのGPSと連動してログ取れるようで、遠出とかしたとき楽しそう。1万以上するサイコンって、やっぱり駐輪時は外すのかな?そう考えるとめんどくさいなー。

ていうかほんとはメガネに時速とケイデンスが出るようなスマートデバイスが欲しい!

とりあえずhaikuが来るまで待ちとしますかね

ちなみに何故か実店舗のみの販売なのでAAはなし。

 

BROOKSの裾バンド 

Brooks - Trouser Strap - Red

 スーツライクな服装なので、チェーン巻き込み防止の裾バンドは必須です。今までtokyobike WEB STORE / tokyobikeオリジナル裾バンドを使ってたのですが、特にゴムの部分がボロくなってきたから変えようかな、と。

でも3000円くらいするからアホかな普通の100均のやつでいいかなと迷っております。tokyobikeのやつ、今ネットショップでみたらすごく高いけど買った時は1000円くらいだったイメージです。

 

そんなわけで、色々物欲を刺激されております。

しばらく気温が10度より高いうちは自転車通勤続けようと思っております。皆様にもオススメですよ! お試しあれ!

クレジットカードのポイント系の話を聞くといつも思うこと

いやもうめんどくさいからポイントとか全部自動的に寄付してくれ。本当に心の底からそう思う。

 

カード、年に100万も使ってないんだけど、この状態で0.5%のポイント還元が1.5%になったとして、お得額は1万円。いやもう、どうでもいいよ

1万円は大金と言えなくもないけど、同じ商品を買うのに、なんちゃらモール経由だとポイントが増えるだとか、なんちゃら系列店だからどのカードを出せばいいとか、何円以上いっぺんに買うとポイントが倍増するとか、そういうのを考えながらコツコツ積み上げていくのがめんどくせえよ。

 

不公平感

かといって一方で、ポイントシステムの特典をフルに生かしきれないと損した気分になってしまうじゃないですか。誰しも、損はしたくないじゃないですか。自分だけ不公平なのはやじゃないですか。で、そういうところを狙って、ネットの記事なりGoodsPressの特集なりが組まれて、ポイントと還元とモールと互換性と、って、どんどん複雑になっていくじゃないですか。

なんでやねん。カードなんて単なる便利な決済手段としか思ってないよ。なのに色々よくわかんない不公平感を演出して客の時間を使わせるなよ。

 

自動還元してほしい

あとね、ポイントなんて自動で還元しといてほしいわけですよ。何か買いました、ポイントつきましたってなったら、その次の買い物の決済金額からポイント分自動で引いてほしいんですよ。永久不滅だか不滅じゃないんだかが各社異なるポイントの明細を見て、いくらたまったらどうするなんてことをなんで客がいちいち判断しなきゃならんのだ。

挙句10000ポイントで商品券をもらうか、明らかに実売1万以上の商品を現物でもらうかなんてことでまた悩まなきゃならん。どうなってんじゃい。どうでもいいわい。

 

ポイント全額寄付カードを出してほしい

なので、そういう、カード会社が世の中をややこしくして得た少しのお金を、全部寄付してくれるカードを作って欲しいのです。カードを使う度に「ああ、自分のおかげで世の中はほんの少し良くなったんだな」みたいなしょぼくて公平な「いいことをした感」を感じさせるカードをぜひ出してください。客の貧乏性だとか、一円でも安くしたいという思いを利用して時間を使わせるんではなく、使って気分が良くなるようなカードを作ってください。

もちろん、見た目はかっこよくて目立つやつで。見た人が、まあこの人は自分への1%の還元より社会全体に貢献したいという意識があるんだわ素敵、と思えるような、自尊心をくすぐるようなやつで。よろしくお願いします。

 

ていうかぶっちゃけ、AMEX (RED)が来てくれればそれでいいんだけどね。

https://www.americanexpress.com/pes/uk/benefits/red/newmicrosite/images/img_cardapply.gif

 

iOS9の低電力モードのたった一つの不満

iPhone5sをiOS9にしました。あんまり代わり映えしない印象ですが、新規導入された低電力モードが結構便利です。

低電力モードはiOS9から導入された、バックグラウンド動作やCPU速度を抑えて電池持ちを改善させるモードで、設定→バッテリーと選んで設定します。設定すると電池マークの色が黄色になります。

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設定→バッテリー

 

これ、自分の使い方だと、使用してない時の電池の減りが段違いになります。半日ほぼスマホに触らなかった時に、100%→70%くらいの減りだったのが90%くらいに抑えられる感じ*1。激しく使ってると丸一日バッテリーが持たずにモバイルバッテリーのお世話になってたのが、不要になる感じ。とても助かってます。

 

ですが、たった一つだけ不満があります。それは、、、

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これだーーーー。なんと、低電力モードにしていても、80%まで充電された時点で自動的に解除されてしまうのです。

いやいやいやなんでやねん。ずっと低電力で使いたいねん。朝起きて低電力設定し忘れたらまた夜までもたないじゃないか。嫌がらせか。

そもそも何で80%なんだ。解除するんなら電源につないだ瞬間に解除しとけよ。電源つないだ時点で電池持ちの心配いらないだろ。電源つないだまんま80%にまで回復するまでの時間はなんの時間やねんと。

 

と、そんな風に不満はありますが割と便利に使っております。なお、低電力モードではCPU速度4割落ちるそうで、グラフィック系のアプリなんかではかなりカクつくことを付記しておきます。ブラウザとかツイッターとかはまあOK。イングレスもまあまあできるくらいかな、、

 

*1:まあそもそも触ってないのになんでバッテリーそんな減るんだと言いたいですが

Withings Activitéのアラームが効かなくなったけど電池交換で直った話

まあ、タイトルで終わりなんですけどもw

 

Withings Activitéにはバイブアラームが搭載されているのですが、それが9月中旬くらいから効かなくなってしまいました。

また、時計が数分ずれるという症状が9月中旬から2回ほど発生しました。この時計はスマホとの同期の際に時刻もあわせて同期されるので、正確には時計がずれたというより分針のキャリブレーションがずれたという方が正しいです。

発覚するたびに以下の画面での設定をやり直しましたが、分針自体が12より右に数分ぶんずれている状態でした。

f:id:uxlayman:20150426222237p:plain

で、結果として電池を交換したらアラームが動作するようになりました。ちなみに予備の電池がついてますので慌てて買いに走る必要はありません。

購入したのが4月中旬なので、5か月ほどで電池が切れたということかな?公称(8ヶ月)より早いですが、まあこんなもんでしょうか。。。

 

なお、サポートは上記英語公式ページが充実しているようですが、日本向け製品の保証交換などのサポートは以下から辿って最終的にはソフトバンクセレクションが窓口になるようです(2015/9現在)

http://www2.withings.com/ja/jp/support

 

ここにリセット手順なども記載されており、

3.付属の金具を使ってリセットボタンを押すと、本体が振動することをご確認ください。何 も起こらない場合は、裏側のケースを金具を使って取り外し、その後もう一度リセット作業 を行ってください。振動した場合は、突起物がきちんと穴の位置にはまることを確認しなが ら、ケースを取り付けてください。振動しない場合は、バッテリー交換をお試しください

とありますが、わたしの場合もリセットボタン押して振動しなかったので、電池切れで間違いないのでしょう。参考になれば。

 

あわせてよみたい

 

革新と大コケの両方の可能性を感じる3D Touch

iPhone6s/6s Plusが発表されて、Force Touchと呼ばれていた機能が3D Touchという名前であることが明らかにされました。

 

iPhone 6s - 3D Touch - Apple(日本)iPhone 6s - 3D Touch - Apple(日本)

上記ページでも動作ビデオが見れますが、基本的にはPeek(軽押し)とPop(強押し)というアクションで構成され、Peekでいわゆるコンテキストメニュー的なものが出て、PopでPeek処理を確定させるという流れが主のようです。

文字通り、興味の対象を覗き見て(Peek)、入りこむ(Pop)ことが直感的にできるということですね。

 

で、ぶっちゃけどうですかこの機能。わたしは革新と大コケの両方の可能性を感じたので、その両面を書いていこうと思います。

 

革新側

Peekはうまく使えば、タッチUIが待ち望んでいたマウスオーバーや右クリックの代替になりうるのが大きな理由。

デスクトップアプリやWebであれば、興味の対象にマウスオーバーしたり右クリックして、"実際に処理を実行する前に"できることや起こることの一端を知ることができる。

一方、タッチスクリーンは小さく、表示される情報が限られている。にもかかわらず「覗き見て調べる」がやりづらい。処理の内容を垣間見ることはできず、ところかまわずタップして戻る、という操作を繰り返さなければユーザーは学習できない。

初期に考えられたシンプルな単機能アプリばかりではなくなった昨今、"直感的でルールに従ったUI"だけでアプリができることを表現しきるのは不可能だ。特に構造上androidと比べてアプリ間連携に難があるiPhoneでは、UXデザインはもう「詰んでいる」状態にあったのではないかと思う。

 

もっと端的に言えば、新しいアプリを使うたびにいろんなところをタップして、そしたらなんか急に別の画面やらアプリやらが立ち上がって、わかんなくてなってホームに戻ってやり直し、慣れてきても「ホームをダブルクリックしてアプリを切り替える」「上下左のスワイプにそれぞれ意味があって状況にあわせて判断する」なんてことを頻繁にしなきゃならない操作体系なんて、正直みんなうんざりしてたんじゃないか?違うかい? 

 

3D Touchはこの状況を劇的に改善する可能性があると思う。

興味の対象をPeekする。期待した通りの機能であればそのまま押し込む。違っていたら、離す。離せば、元の画面に戻る。リストだろうが画像だろうがアイコンだろうがボタンだろうが、同じ操作。この安心感、汎用性。まさに直感的と呼ぶにふさわしい。

「一度体験したら戻れない」iPhoneを代表する機能になる可能性を秘めているように思う。

 

また、おいそれと真似できない機能であることも大きい。以下の記事にもあるように、Taptic Engineという専用ハード(?)と職人芸的な調整がもたらすバランス感覚こそが3D Touchの競争源泉であることは明らかだ。こういう繊細なバランス調整を伴う作業をやらせたらAppleの右に出るものはいないだろう。

たとえ他社がうわべだけ真似をしても、ちょっとバランスを間違えると単なるストレス機能になってしまう。Peekしたつもりだったのにタップされたとか、タップしたつもりなのに強押しのPopになって想像と違う振る舞いをするとか、想像しただけでも腹が立つ。

 

まとめると、タッチUIが持つ根源的な不都合を解決しうる機能であること、Appleの強みを生かした真似されづらい機能であること、の2点が革新側の理由になる。

 

大コケ側

定かではないが、Apple公式の書きっぷりだと、ホーム画面のアイコンにもPeek&Popが使えるらしい。Peekがポップアップメニュー呼び出しで、Popが特定機能のショートカット呼び出しのよう。

今まで通りタップと長押し(アイコン並び替え)があるとすると、タップする・長押しする・軽く押す・強く押す、の4操作があることになる。マジか

しかも、

EメールをPeekで覗いている時には、右にスワイプして削除したり、左にスワイプして未開封の印をつけることができます。

なんて記述まである。ただでさえ、ジェスチャー地獄となりつつあるiPhoneに、さらにタッチの強さという要素まで加わる。そして3D Touchはジェスチャーと同じくらい「どこでそれが使えるか」がわかりづらいことが予想される*1

実は裏技的にあらゆるところにジェスチャーやら3D Touchが仕込まれていて、それを知ってるか知らないかによってストレスや生産性に大きな差が出る。知るために各アプリごとにnaverまとめを探し出してきて勉強する、なんていう直感的とは真逆の流れになるなんてことも起こり得るのではなかろうか。

 

そもそもだよ?3D Touch、親に説明できるか?

「ねえ電話がうまくかけられないんだけど。電話しようとすると自動でお父さんに電話かかっちゃうの」

「それ強押ししてんじゃない?もっと軽く押してみて?」

「そうしたらなんか着信履歴が出てくるんだけど。ねえどうやったら電話帳出てくるの?」

「いやそれは軽押しになってるんだよ。ブルってくるでしょ?ブルってこないように押してみて」

「強いとか弱いとかブルってくるとかどういうことなの・・・。普通に押してるだけなんだけど・・」

なんて電話がかかってきて、日本全国のお子様がうんざりするのではないか?

 

革新側ではAppleのバランス感覚の強みを生かしたものすごい競争源泉になりうると書いたがこれは逆もまた真だ。タッチとプレスが「誤爆」するようなことが起こると途端にクソ端末ということになってしまう。

親じゃないけど、押すたびに違う機能が立ち上がる不良品のレッテルを貼られる可能性があるのではなかろうか。ていうかほんと、タッチと軽いプレスと強いプレスなんて判断できるのか?初期導入から攻め過ぎだろw

 

アプリベンダーの動きも気になる。昨今、商売でアプリをやるなら、iOSだけとかAndroidだけにアプリをリリースするなんてことはありえない。

しかし、3D Touchに本気で取り組むなら、iOSアプリとAndroidアプリとで全く別のUX設計をしなければならない。この二重投資をベンダーがどう捉えるのか。かといって、安易に「Androidのメニューボタン押下時と同じコンテキストメニューが出ればいいや」などというベンダーが多くなると、興味の対象をPeekする(から対象ごとに細かな制御が行える)という基本コンセプトの競争力が失われてしまう。

 

ジェスチャーや3D Touchのさまざまな機能を覚えないとまともに使えない、精度不足による糞端末化、アプリベンダーがついてこない、の3点が大コケシナリオ。

これらでコケた場合、「シンプルで使いやすくて革新的なiPhone」のイメージまるごと致命的なダメージを受ける可能性が高くてヤバい。

 

まとめ

まあどちらにしろ、楽しみな機能ではあるし、まずは触ってその精度を確かめてみたいとは思います。革新側でもコケ側でも書いたように、精度はかなり重要なカギであるはず。

UIデザインガイドがどのように改訂されて、どういう指針が打ち出されるか、それに対してアプリ開発者がどう反応するかも気になる。

また、アプリ、特にゲームなんかは3D Touchならではの楽しさを持つものが生まれてきそうだし、それがプラットフォームの優劣を左右するような事態にもなるかもしれない。アプリ開発者にとっては楽しそうでやりがいありそうな機能だなあとも思う。

 

まあ結果的に革新になってもコケても楽しそうであるしブログネタにもなりそうなので、推移をウオッチしていこうとは思っております。

 

*1:ジェスチャーも結局UIで表現される動機付けはカルーセルくらいで、いまだにどこでピンチインできるかすら統一的な表現はないことを考えると、3D Touchも同じ道を辿るのではなかろうか

ファミコン世代は日本をダメにしない(少なくともUX設計においては)

少し前だったか、ファミコン世代が日本をダメにするという主張があった。トヨタやメルセデスのCMにファミコン音楽を使いやがる幼稚な世代、的な論調だったように思う。

その話とはあんまり関係ないんだけど、ファミコン世代は日本をダメにしないという主張で記事を書いてみようと思う。

 

シンプルすぎる操作体系とそこへの工夫がもたらす重要性

ファミコンの操作体系は貧弱だ。

主要なボタンは3つしかない。十字キーとAボタン、Bボタン。アクションで言えば、移動と攻撃とジャンプといったところか。例えばサブウェポンのようなものを表現したければ途端に「工夫」が必要になる。そもそもファミコン自体が最初期の任天堂のゲームに代表されるような、単純でシンプルでボタンが3つあれば足りるようなゲームのみを念頭において開発されたのだろう。

 

しかしファミコンは(おそらく任天堂自身も予想外なほどの)大ヒットをしたが故に、貧弱さに見合わないほどあらゆるゲームが生まれることになった。

横スクロールアクション、アクションシューティング、3D風レースゲーム、コマンド選択式RPG、各種スポーツゲームなどなど、いまでもスタンダードとなっているジャンルのゲームの基本システムが、たった3つのボタンで表現され、確立された。

と同時に、一つの新しいジャンルが確立すると雨後の筍のように模倣ゲーがいくつも生まれた。ここで重要なのは模倣ゲーの中には、単なるパクリや劣化コピーのものもあれば、独自の面白さを秘めたものもあったということだ。

それらの違いはほんの小さな操作感の違いであったり、ほんの小さなUI表現の違いであったり、世界観のような機能性とは関係ない違いだったりした。けれども、ともかく、われわれの子供の頃はそういったほんの些細な心地よさの違いで、面白いとか面白くないとかを共有していたように思う。

ファミコン世代はこう言った経験を通して、貧弱で現実との乖離が大きく、操作や表現に制限が多い中で工夫することの重要性と、その結果(人の感じる面白いという気持ち)がどう現れるのか、細部に渡るこだわりが結果にどう影響するかのかを、名前も忘れてしまった「つまんないゲーム」の記憶とともに、無意識的に理解していると思うのだ。

 

箱と説明書の話

今はあまり見なくなってしまったが、昔は商店街とか住宅街の一角に「ファミコン屋」という中古カセットを流通する店がたくさんあって、子供たちはそこでカセットを売り買いしていた*1

この手の店には箱説明書つきorなしという概念があって、むきだしのカセットは箱説明書つきのカセットに比べて圧倒的に安かった。

こづかいが数百円の時代に、箱説明書つきは1500円、なしは400円なんて値付けがされていた*2。当然金銭的にはなしの方が魅力的であるが、しかし当時のゲームは今のゲームのようにチュートリアルなんてものはなくて、要するに説明書なしのカセットを買うのは一種の「賭け」だったわけだ*3

 

マニュアルなしでも直感的にわかるUIという評価軸が出てきてから久しい。それはAppleがiPhoneで確立したという流れが大勢だが、ファミコン世代にはもっとずっと昔にその重要性が刷り込まれている。

箱説明書付きで1500円、箱説明書なしのむき出しのカセットが400円、毎月のお小遣いが500円。この状況で箱説明書なしのカセットを買って、いざ家に帰ってプレイしてみて、全然操作方法がわからなくて先に進めなかった時どんな気持ちになるか。

全然やり方がわからなくて、周りに同じカセットを持ってる人もいなくて、1週間後同じ店に100円で売り払った苦い記憶とともに、その重要性が記憶の奥底に刷り込まれているはずなのだ。

 

論旨

世代全体に対して、強いとか弱いとかいう概念があるとすれば、その源泉はよい記憶を共有したことではなく、悪い記憶を共有したことにあると思う。

よいものはスタンダードとなり未来に受け継がれる。それが生まれた経緯も、どうすごかったかの解説も、少し調べれば後世の人間でも容易に得ることができる。

 

しかし悪い記憶は違う。時間とともに捨てられて、後世には受け継がれない。実際、自分ですら「面白そうに思えたけどやってみたらつまんなかったカセット」とか、「400円で買って100円で売っぱらったカセット」とか、何がどうダメだったかはおろかタイトルすら思い出せない*4。しかし、嫌だと思った記憶、つまんなかったと思った記憶を無意識に共有してるからこそ、世代としての強さが際立つのだ。

時が進んで、ゲームのUIはLやRといったボタンとその同時押しによって様々なインタラクションが可能になり、操作の幅が広がった。3Dが台頭しアナログスティックがあらわれ、現実との乖離が徐々に解消して、より直感的で豊かな表現が可能になった。容量が増えて分かりやすいチュートリアルを入れることもできるようになった。

これらはゲームにとってとてもよいことだ。だが、状況が多様化し、外部情報が増えたことで、制約と工夫と結果、というシンプルなUIとUXの関係を体験できる機会は少なくなったように思う。

 

貧弱な操作体系のハードにおいてソフトウエアUIの微細な違い/工夫が面白さ、遊びやすさ、分かりやすさに大きく影響することを身を持って体感し、子供の頃に「痛い思い」を共有したファミコン世代は、どういうUIを採用するとどういう気持ち(UX)になるかを無意識的に共有できている。だから、日本をダメにするなんてことはないはずだろうと思う。少なくともUX設計においては。

*1:ブックオフとかカメレオンクラブとかそういう全国チェーンもあるにはあったが、そういう店は親の買取承諾書が必要とかそういう制限があって、子供には使いづらかったのだ

*2:ちなみに買取の時は箱説明書ありの場合はそれぞれ+100円のような値付けで、200円で買ったものを1000円以上の値で売るとはどういうことなんだと子供心に思った記憶がある

*3:もちろんネットはないし、大作ゲームを除いて攻略本も存在しなかったため、本当に「詰む」こともあったのだ。そういえば攻略法なんかは発売元に電話すると教えてくれるなんて話もあったなあ

*4:これ、一部ウソだけどね。390円で買って全くやり方がわからなかったタイトルは今でも覚えている。伝説のクソゲー「スーパーモンキー大冒険」である

MONOQLO 2015年6月号に過去1年分のバックナンバーPDFがついてるぞおおおお

MONOQLO (モノクロ) 2015年 06月号 [雑誌]

MONOQLOという雑誌をご存知の方も多いと思います。

「テストするモノ批評紙」を標榜し、家電とかサービスとかを批評する雑誌です。ちなみに、ステマなしの完全ガチらしいです。まえにどの号だったか、ガチゆえにメーカーが試作品を貸してくれないとかそういう話が書かれてました(笑)

 

それで、そのMONOQLOの最新号である2015年6月号に、過去1年分のバックナンバー(2014.6〜2015.5)のDVDがついているのです。通常価格680円のところが今月は750円。がしかし12か月分つまり8160円分の付録が付属する!うおーっ乗り込むしかない!

 

これ、当たり前ですが電子書籍版にはついていないことに注意が必要です。フォーマットはPDFで、1月分ごとにPC用とスマホ・タブレット用の2フォーマットが付属します。つまり合計24ファイルです。PC用とスマホ・タブレット用の違いはよくわからないですが、おそらく解像度が違うのではないかと思います。

 

ちなみに最新号(これはPDFになってない)のライザップ覆面潜入特集は、なかなか興味深く読めました。まあなにはともあれ、のりこめーっ! 

MONOQLO (モノクロ) 2015年 06月号 [雑誌]

MONOQLO (モノクロ) 2015年 06月号 [雑誌]