UXエンジニアになりたい人のブログ

エッチだってしたのにふざけんなよ!

デザインは論理である。絵あわせゲームではない

ちょうど良い話があったので。

これ、自分の引用ツイで書いたけど、正解はロなんですよね。

このダイアログの目的はユーザーに進むかやめるか選ばせること。
進む/やめるが同列に扱われてるロが圧倒的正解。ハは進む/やめるが同質のUIでないのでデザイン意図が伝わりにくく不適。イはやめるボタンが2つあり混乱を招き、かつロハに対する利点が全くなくNG。二は進むやめるの選択ではないので別物

異論はほとんどないくらいシンプルな話ですが、実開発でこれいうと反論されることが結構あります。
曰く

  • 他の画面ではハである
  • モーダルウインドウはイであり、windowsやMacのウインドウも似たような物が多いのだからこれが正しい
  • 余計な画面要素が少なく、適当に押してても操作継続できるという点で二が一番良いのでは

などなど。ひどいのになると競合他社はどうだとかNetflixはどうだ(なのでそれが正しい)とか言い出す人もいる。


こういうことを言い出す人はデザイン成果物を絵と捉えているフシがあるようで。
絵が似ている、絵として統一感がある・ないという発想。自分が好きだ、嫌いだ、みんなこれが好きに違いない、流行ってる、美的感覚でいうとどうだ、などなど。

しかし、言うまでもなくダイアログとモーダルウインドウはその存在目的が異なる。Yes/Noを選択させるUIと単に情報を提示するだけのUIも別物である。
UIはシステム上の目的を達成させるための手段であり、最大多数が最も認知しやすい形態を取るべきだ。
〇〇な目的なので、XXで有ることを認知しやすいこういう形やレイアウトにして、〇〇の目的を間違いなく達成できるようにする、と論理展開できるはずだし、出来ないのは間違いである。その展開に「より穴がない」のが良いUIということになる。

冒頭に上げた例はロ以外は妥当な論理を構築しにくい/ロを上回る論理展開ができないから、正解はロと言い切れる。

この、ちゃんと論理展開できるというのは基本中の基本であるし、最低レベルのルールである。われわれは芸術品を作っているのではないのだから。
どうしてそれが良いのですか?と聞かれて明確に答えることができない人間はデザインを語る資格がない。
でもどういうわけかそれができない人は一定数いて*1*2、正直話す価値すらないので、情報デザイン技師みたいな資格なりなんなりで弾いてほしいという今日このごろである。

*1:冒頭のTweet界隈ではあんまり変なこと言ってる人いなかった。Twitter民はまあ優秀なのかな?

*2:こういう傾向があるのは、世の中のデザイナー職は絵合わせ・美的センスが問われるもののほうが圧倒的に多いからなのだろうと思う。情報システムのデザイナーだけかなり特殊であるとも言える