炎上した話の感想文です。再主張を必要最低限にし、顛末や解釈とか周辺事情を徒然なるままにまとまりなく書いていきます。
「まあ」と「思いました」が多いいわゆる小並感というやつで、なんのまとめもなくおそらく大多数のひとにはつまらない記事でございます。
顛末感想文
最初、かなり困惑してました。
この記事は最初の最初から炎上したので、ともかく「あかんことした」「なにか大きな間違いをした」ということは認識できたのですが、その間違いがなんなのかわからなくて。
自分としては「ゲームを続ける動機付けを与える前に難操作を強いるのはなぜなのか」「なんのために行う作業なのかを示さずにただやらせるだけのチュートリアルに意味があるのか」といった、ある程度普遍性や妥当性があることを主張したつもりだったのです。
しかし、実際のコメントの内容はほぼすべて批判であったし、“自分はそれができたからお前が馬鹿なだけ”というどうしようもないコメントをのぞいても、かなり強い批判か、「こいつはもうどうしようもない」という呆れや諦めのコメントばかりだったのです。
いくらなんでもこの主張でここまで批判ばかりなのはおかしいと思いました。だから、書き方などの表面的な問題以外にもっと根本的ななにかがあるはずだと。この人たちが怒ったり呆れたりするなんらかの“自分とは違う前提”があるはずだと。それがなんなのかずっと考えていたのです。
で、ようやくたどり着いた「怒っている人たちの気持ちの解釈」が以下のものです(元記事コメント40番目くらいに書いてあるものの一部改)
そもそもモンハンもパズドラも超初心者が迷わず至れり尽くせりのおもてなしを提供していないし、するつもりもない。
それらは真に提供したいゲーム性や、攻略法を発見し「ハマらせる」演出に対して相性が悪いからであり、ゲーム内で動機付けが与えられないこともゲーム外情報の活用が必須のことも含めて意図的に設計されたものである。
このようなデザインのゲームが多く現れていることは世の中の変化(社会の情報化、ネトゲやソーシャル機能の発達etcetc...)を鑑みれば当然推察できるはずであるし、その設計意図が"感じ取れない"のであれば時代性に適応できない老害もしくは「ゲームに向いてない人」と言わざるを得ない。
そのような背景を理解できずあまつさえ開発者をdisりだすなんて何様なんだおまえアホボケカス(以下略
これを具体的にモンハンとパズドラのチュートリアルの話に割り当てると以下のような感じ。
- モンハンのチュートリアルは「新米ハンターが先輩ハンターと一緒に狩りをできるようになるまで」のチュートリアルであるので、操作が難しかろうが情報が洪水だろうが途中で投げ出されるという想定に乏しい。「だってみんなで遊びたいんでしょ?だから買ったんだよね?だったらできなくても努力するしかないよね」と。システムの根幹がそのようにデザインされてるし、むしろそのような難しさや複雑さがあった方がみんなで「狩り」するときの深みが増し「ハマり」に作用する。だから、取り払うわけにはいかない。
- パズドラは、ググって調べたり人に聞いたりすることまで含めてデザインされている。だから、チュートリアルでは「コンボがある」「合成がある」ということを認識させても、「どうやるのか」「なぜ必要なのか」は認識させない*1。ヘルプが簡素なのも、「『このヘルプは役に立たない』と気づかせる」ために存在している。それは「自分で調べて攻略する」ことも含めてゲームがデザインされていて、そこが「ハマり」の肝に近いから。
- モンハンもパズドラも、一部のチュートリアルはゲームシステムの基本を説明するのではなく、「ゲームシステムの複雑さはゲーム内だけでは説明できない」ことを気づかせるためにある。
この結論に至って、わたしとしては点と線がつながった感じがして、すごくすっきりしました。いかがでしょう。この結論にも言いたいことがある人はたくさんいるでしょうが、そのあたりは例によってコメント欄にどうぞ。
同時に、この結論を当然の前提において記事を読み返せば、わたしの主張した内容はそもそも意味不明であり、「なんでやりたいと思って買ったゲームで努力しようとしてないの?」「なんで調べないの?」「1から10まで説明しろって意味?」などと大混乱を招き、こいつバカなの?という感想を抱くことは必至だったでしょう。そして、そのバカが直後に開発者の大批評を繰り広げたらそりゃ燃えるわな、と。そういう解釈に達しました。
ともかく、このようにして「あかんことしたけど理由がわからず批判されていてモヤモヤする」という状況が氷解して、かなりすっきりしました。
印象に残ってるゲーム
最近やったゲームが知りたいという話がありましたが、思い返してみるとあんまりやってないですねえ。Ingress, DQMSL, モンスターハンターポータブル3, パズドラ, イレギュラーハンターX, FF14(新生), DQXあたりかな。DQXの時点で約2年前ですね。
そのまえはなんだろマリオカートWiiとかなのかな。一応印象に残ったものを書いていきます。
Ingress
これをゲームと呼ぶかどうかは賛否両論あるでしょうが。レベル8になりました。
このゲームは操作体系もチュートリアルも理想に近いです。基本操作が少なく、チュートリアルですべて説明される。しかしゲーム性に関してはなにも説明されないし、基本操作だけ知ってればゲームを進める上で全く困らないが、実は細かいテクニックがいっぱいある。
こういうのって楽しいと思います。もしこれを見て興味を惹かれた方に一言だけ大事なことを言わせてください。「選ぶのは緑です」
DQMSL
どこまでやったか不明ですが、多分序盤の方。レベル30くらい。
チュートリアルはパズドラをやったあとだったのでだいたいわかりましたが、初見にはわかりづらいのじゃないかな。成長の仕組みが多いから。DQM本体はやったことないので、そことのからみがあるのかはわかりません。
続ける動機付けが得られなかったし、なぜかある時期メタルキングとはぐれメタルが大量配布されて意味わからなくなってやめました。
FF14(新生)
発売日購入。2.1くらい(極蛮神がでた直後)までやってて、ギスギスオンラインに嫌気がさしてやめました。
これはなかなかおかしなゲームだったなあ。チュートリアルは親切おせっかいすぎるくらい完璧。ストーリーもまあまあ、絵もムービーもきれいでFFぽい。しかし一番大事なコミュニティ構築のための仕組みが圧倒的に不足していた。その補完である「一人でも楽しめるようにした仕組み」でギスって嫌な思いをするという矛盾。
ゲームの本質がエンディング後からであり、エンディング前まではストーリーつきのチュートリアルみたいなもの、っていうデザインは、そうならざるを得ない理由もわかるけど、なかなかすごい。
DQX
1.2くらいからやって、1.4くらいまででやめ。ver1のボス倒して強ボスは数回やっただけ。LV55くらい+当時のフルパッシブ。
ゲームの中で自然とシステムを学ぶっていう仕組みがよくできていて、ストーリーもうまくできてて、ゲームを続けたいと思う動機付けはさすがのドラクエという感じだった。
ただ、オンラインに関する部分はかなりポンコツだったイメージが強い。人がオンラインのドラクエをどう遊びたいかが見えてない感じ。基本的なメニュー周りもちょいちょいおかしかった。
でもこの開発の人たちはそういう問題を一つずつ丁寧に改善していって、いまではだいぶ「熟して」きていることが見て取れる。いろんなひとのいろんな思いを考慮してバランス調整できているという尊敬すべき事例。でもこれ発売直後の超カオス状態のときにもやりたかったなあと思いました(この反省でFF14は発売日買いだった)
機会があったら復帰したい
マリオカートWii
ずっとオンラインやってた気がする。
例えれば麻雀のような感じのバランス感覚が神。実力差は存在するが運によってそれを覆せる可能性もある。インターフェイスもいいね。友達とやるときも一人でやるときもなんの違和感もない。これ系はチャットもないからコミュニティの設計かんがえなくていいし、やる側も気軽にできるよね。会話なんてカートですればいいんだし。
ウルティマオンライン
いきなり古くなりましたがw
最初期のころにやってました。牛と戦ってたらPKされた思い出。これの前まではドラクエとかしかやったことなかったのでだいぶ衝撃を受けました。みんながVendor Buy Bank Help Guardsと叫ぶとか、むちゃくちゃなシステムだったけどそれを上回る動機付けがあったんだなあ、と。
Diablo
これもUOと同時期くらいでしたっけ?
知らないと人とその場で共闘してPKしようとしたら返り討ちにあって死体しゃべりで「意外とつよかったね・・・」「うん・・・」などと仲良くなった思い出。
マリオカートとかボンバーマンとか麻雀とかテトリスとか桃鉄とか、ルールがシンプルだけど簡単なわけじゃない、駆け引き重視なゲームが好きなんだろうなあ。そして、それ系のオンライン対戦も好きだなあ。
自由度が高くてあんまり説明(束縛)されないゲームが好きなんです。一本道のムービーゲーはやる気が起きない。もしかしたら意外に思った方もいるかもしれませんね。ところでこのブログは年齢性別不詳で行きたいんだけど昔の話すると年がおおよそばれて嫌だなあ。
皆に勧めていただいたゲーム
続いて、モンハンやパズドラだけが最近のゲームじゃないよ。これがいいよ、と皆様に勧めていただいたゲームとそれに対する一言コメントを。いちおう全部ひろったつもりではいますがなにぶん量が多く、抜けてる可能性があるのでコメントにて指摘ください。
モンハン4G
ターゲットカメラで困ってるなら最新版でその機能あるよ、というアドバイスとともにお勧めいただいた。しかし、モンハンは基本ぼっちには向かないゲームということなので見送りかな。
妖怪ウォッチ2
真打までまて、って言われたんだったかな?親切にできてるけど簡単とはちがう、っていう噂を聞いてかなり気になっている。なんの根拠もなく言うけど「わたしが理想とするチュートリアル」となってそう
任天堂のゲーム
いいたいことわかる。任天堂のゲームは、暗黙の了解というものがほとんどないイメージ。 大半が全年齢ターゲットなのもあると思うけど、努力もしてるんじゃないかな?(社内基準があるとか?)個人的にはどんなゲームでもこのレベルを基準にしてほしいとは思う。個人的には。
零 濡鴉ノ巫女
初めて知った。好きなタイプのゲームとは違うけど、面白そう。
ツムツム
これ系はそこそこかじってる。ペケポンとかLINE POPとか。LINEゲーム系はパズドラ系ゲームのアンチテーゼのような気がする。
討鬼伝
モンハン系ゲームはいいかなもう、って。
FF零式
同上。
(11/17 23:00追記)「モンハン系」ではないとの事なので撤回します。
タワーディフェンス系
タワーディフェンスってゲーム名じゃなくてジャンル名なのね(←そんなことも知らないのかと言われそう) たしかに好きかもしれないです。老人になってもできそう。
マインクラフト
Official Minecraft Trailer - YouTube
名前は聞いたことあって、気になってはいる。マインクラフト勧めてくれた方はおそらく「マインクラフトの不親切さを体感してみろや」という意味合いかと思うが、多分普通に好きになる種類のゲームだと思う。
(11/17 23:00 はてブコメントをうけて追記)
アンリミテットサガ
古いなと思ったけど、伝説のクソゲーなんですね。逆にやってみたいけど、そういう動機付けがあるとフラットな視点で見えなくなっちゃうなあと思います。
なめこのやつ
LINEゲーと同じ印象かな。
モンスト
これそのうちやるかも。話題になったやつは可能な限り体験したい派なのです。なにかの参考になるかもだし。
ポケモン
ポケモン、やったことないんですよね。ただ今回、ポケモンこそ複雑怪奇の元祖なんだと聞いといてよかった。それ知らずにポケモンやったらまたdisって炎上させるところだった。
ダークソウル
死にゲーなんだっけ?これ、もう死にゲーって知ってるから普通に楽しめると思う。知らないでやったらまた炎上ブログ記事が増えていたでしょう。
塊魂
すき
箱
箱ってなんだろうか
風の旅ビト
これ超面白そう!
アングリーバード
よくできてると思う
ズーキーパー
永遠にやりつづけそう
パズルボブル
上に同じ
ロストプラネット2
これ系ね、いつかはさわってみたいけどどうなんだろう。これこそほんとガチ勢向けってイメージだけど。ところで、明示的に2を指定されたが3じゃあかんのか?最新をやってないのにシステム批判するとかどうなんだよと相当たたかれた後なのだが。
俺タワー
このへんが艦これの亜流なのかな?ちがいますかね
洋ゲー全般
洋ゲーの方がどうでもいいところで取り逃がさないように、親切な仕組みが多いという指摘。興味深い
とりあえず風の旅ビトをやってみたい。
ていうかこの節だけ「モンハンパズドラにつまづいたわたしがお勧めされたゲーム集」ってタイトルで別記事にすればよかったかな(SEO的に)
文章力のなさに関する感想文
今回の記事、死ぬほどコメントがついてだいぶとっ散らかったのですが、それって8割くらいは自分に原因があるんだろうなあと思いました。
モンハンとパズドラ、操作性、チュートリアルの認知・量・わかりやすさ、ゲームデザインとレベルデザイン、最近と昔とスーパーマリオ、過去コメントへの反論、ものづくり、UX etc...と、要素が多すぎた。
しかも全方面につっこみどころというか攻撃属性がついてたので、そりゃコメント欄はわちゃわちゃするよなと。賛否両論ありそうななにかを主張するときはテーマをしぼらないといけないなあと思いました。
モンハンの部分「ちょっと触ってできなかったことに対して文句を言っている」と捉えたひとが多かったようです。この時点でまだ楽しい成功体験をしてなくて、初めてのそれっぽい「狩り」であったことの説明が足りないのですね。ゲームを続けたいと思わせる要素と、投げたいと思わせる要素が、ある観点では逆転している、という内容が説明できてれば、「ゲームを続ける動機付けを与える前に難操作を強いるのはなぜなのか」という主張意図が伝わりやすかったのかなと思います。
パズドラの部分は、「1から10まであらゆることを説明しろと文句を言っている」と捉えたひとが多かったようです。あれもないこれもないそれもない、という説明によって、そのように捉えられたのですね。コンボの説明にしぼって、「この情報が与えられている状態でこの操作を実施すればどう感じると期待する可能性が高く、それと実際に起こることがどう異なるのか」をちゃんと示せておけてれば、「なんのために行う作業なのかを示さずにただやらせるだけのチュートリアルに意味があるのか」という主張意図が伝わりやすかったのかなと思います。
まあ、ブログ記事というものは書こうとした意図じゃなくて書いた内容に対して評価を受けるのは当たり前なんで、しょうがないです。日々精進です。
開発者批判のとこは半分くらいは演出なんだけど、でもこのときはさ、ゲーム性のために意図的に操作性を難化してるとか、ググりを促すためにチュートリアルを作ってるなんてことを全く想定できてなかったからさ、「この段階でこの操作性とかこのチュートリアルとか絶対おかしいだろ怠慢だろ」と思い込んじゃってたんだよね。これは文章力では避けようがなかった。正直すまんかった。
ちなみに、UXエンジニアに関する認識違いや意見が結構あったけど、よくわからなかった。他のエンジニアリングと同じく、結論は妥当性を持った事実の積み重ねによって構成されるという想定でいます。
炎上の心理的ダメージ
そこまではなかったかな。最初から炎上したし全方位からフルボッコだったから、ひとつひとつ違うんだよと反論する気も起きなかった*2。そもそも相手の前提認識がなんなのかずっと考えてたし。
意味不明な論拠に基づいてdisられてるってのはモヤモヤするけど、今回そういうのはあんまりなくて、妥当なdisとなんの意味もないdisが多かった気がする。
ただ、Twitterの過去発言漁りだしたり、過去記事にdisり入ったのは引いたかな。なにがそこまで突き動かすんだよと。
あと、入れ替わり立ち替わり「お前はただのバカですね」的ななんの意味もないコメントを書く人が現れるのにうんざりしたこともあったな。それ書いてどうなるんだよと。相手のブログに書くって一応リモホとか見えるって知らないのかな、って。
ねとらぼとか流入とかその他
ねとらぼに載ったんですよ。
これ、ちゃんと引用していいですかってメール来て、OK出して3時間後くらいに公開されたの。公開後2日くらいはGoogleあなるリアルタイム読みで、常時10-30のアクセスが来てる感じだった。はてぶ新着くらいの勢いがある程度長く続く感じ。正直ねとらぼ砲もうちょっと強いのかと思ったw
ねとらぼ民のAdsenseのクリック率ははてぶ民よりさらに低い。ただ、この記事は記事内に概要が書いてあるので、わざわざ元記事を見に来るような人は情報強者が多かったということなのかも。
Adsense自体はまあ、炎上の割に合う額だとは言えない。AAは「ハマるしかけ」っていう節タイトル画像用に引っ張ってた本を何人か買ってた。面白いのかな。
Twitterのクリック率は3%弱で、全ユーザーの平均の3倍近い。経験上、ゲームや漫画のタイトルを記事タイトルに入れると、はてぶに入ったときのクリック率も良い。つまり、いわゆる釣りタイトルとして作用するっぽい。
そうそう、ニコニコから来ましたって人もいたけど、あれなんなんだろ。ねとらぼ配信のニコニコニュースのことなのかな?生主に言及されたとかじゃないよな?怖くて調べられんが。
言及
他ブログからの言及はいいのが多かった。 ある程度まとまった単位で記事になってるんで、燃えた理由を考える上で役に立った。みんな文章うまいしね。
コメントにもすごい参考になる長文を書いてた人いたけど、ぜひ記事なりなんなりの「まとまった」形にしてほしいと思う。てことでいくつか。
最初の言及だったっけかな?このころはまだ困惑期だったんだけど、いま見るとまとめのところにドンピシャに書いてありますね*3
これも文頭でかなり本質に寄ったことを言ってる。わたしの「ゲームを進める動機がゲームの中で与えられて当然」という認識がおかしいってちょっと気づき始め。
これも完全にストレートにわたしの結論とリンクしてる。しかしみんな文章がうまいなあ。
これは参考にはなってないけど、すごいところに食いつかれて人格否定された例。こんなことも起きました。
あとはまあコメントもね、あの狭い欄で、この拙い文面から、お前はこういう想定でこれが言いたかったんじゃないか、なんてことまで探し出す人もいて、世の中賢い人は賢いなあと思いました。
おわり
てことでほんとになんにもなくておわります。
かしこ